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(5)京浜港
現在、日本における海上貨物輸送に関わるコンピュータシステムは、POLINET(従来のSHIPNETS)、Sea−NACCS(海上貨物通関処理システム)、S/C NET(荷主/船会社をつなぐシステム)、S/F NET(荷主/フォワーダをつなぐシステム)、FAINS(厚生省のシステム)、農林水産省システム等がある。
現在のSea−NACCSは、91年10月にスタートし、99年にそのシステムライフを終了することになっている。現在、次期システムに切り換えるための準備作業を進めているところである。Sea−NACCSはスタート以来、海上貨物に関わる輸出入申告の9割を処理しており、輸出入通関手続の迅速かつ的確な処理に大きく貢献している。しかし、対象業務が輸出入通関業務及び保税運送業務に限定されているため、次期システムでは?輸入は入港から貨物の積み降ろし、国内への引き取りまで、?輸出は貨物の保税地域への搬入から船積み、出港までの一連の税関手続など159業務と各種情報照会業務にまで拡大することが決まっている。又、企業内システムとのEDI推進、国際EDI標準であるUN-EDIFACTへの移行、ぺーパーレス化等の推進を目指している。
次期Sea−NACCSは、総合物流システムとしての中心的な存在になるものと思われるが、物流関連情報を担ってきたPOLINETとの関係では、セキュリティ等の一定要件を満たすことを前提にSea−NACCSへのアクセスの可能性も考慮されることとなっている。

 

 

 

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